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西洋美術史
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怖い絵


中野京子
¥ 1,890 通常24時間以内に発送
★★★★★

怖い絵
どうしても堅苦しく小難しいと感じてしまう西洋美術を 簡潔に、的確に説明してもらえるだけでも有難いが 「恐怖」を切り口とした採り上げ方もまた秀逸。 一歩間違うとナンデモ本になってしまうところ、 インテリジェンス溢れる語り口で 上品な一冊に仕上がっている。表紙の絵画とタイトルで、早くから気になっていました。図書館に入ったということで、まずは借りて読みました。 絵画を20も取り上げており、その点は満足。絵画部分はカラーになっており堪能できます。 文章はどの章でも大体、絵画の制作者の生い立ちや性格、描かれた時代の政治的・習慣的背景、著者のその絵画についての説明、となっています。 美術館でガイドさんと一緒に観賞している感じで、わかりやすくなっています。 ただ欲を言えば、絵画好き・歴史好きな人・ただグロテスクさを求める人にとっては物足りないかもしれません。 「ヘンリー八世」の肖像画など、当時の歴史をすでに詳しく調べていたので、改めて説明をされるまでもないと感じました。著者独自の視点から説明されるのは参考になりましたが。「踊り子」や「アントワネット」、「インノケンティウス十世像」もそうでした...

フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版) (集英社新書ヴィジュアル版)


朽木ゆり子
¥ 1,050 通常3〜5週間以内に発送
★★★★★

フェルメール全点踏破の旅 ...
フェルメールに限らず、絵画一般について知識の乏しい私の場合、展覧会に行っても何をどう見たらいいのかわからず、なんとなく眺めて帰ってくることがしばしばでした。このたび、フェルメール展に出かける前、本書を一読したところ、非常に楽しく鑑賞できたので報告します。本書では、それぞれの絵について、描かれた背景、描かれたものの寓意、どこがすばらしいのか、はもちろん、どのような経緯でその美術館に収蔵されているのかまで記されているので、その情報をもって絵を眺めると、ただ鑑賞するだけでなく、奥行きを持ってその絵を理解することができました。本の中にも絵の写真が掲載されているので、本文を読みながら確認でき、そのことで実物を前にしてもじっくりと見ることができました。展覧会で見られなかった絵についても、本書を片手に世界中を巡って見に行きたい気持ちになりました。普段あまり本を読まず、また絵画にも疎い私が、電車のなかでサッと読めてしまった本です。教科書的な入門書はどうも…という人におすすめ。作者の感性にも興味がわく一冊です。写真がもう少し大きければ、と無い物ねだりをしてしまう。 自分が目の前で見たことがあるのは、「...

怖い絵2


中野京子
¥ 1,890 通常24時間以内に発送
★★★★★

怖い絵2
前作につづき、パッと見ただけでは分からない絵の真意などが解説されています。 その「怖さ」を理解するためには、時代背景などまで分かった方が良いことは分かる のですが、少し長いかなと思います。 ですが、絵画の見方をよく知らない自分には、絵画というものは、ただ画家の目に 移ったものというだけでなく、色々な意味が込められているということが分かり、 絵の見方が少し変わりました。☆をひとつ減らしたのは、決してつまらないからではありません。 ただ、「前作よりも、読者を選ぶ」と思ったことと、わかりやすい意味での「恐怖感」 (たとえばビジュアル的におぞましい、とか制作背景が猟奇的とか)が前作よりも 少ないかな、と思ったので、前作とこちらとのどちらを選ぼうか悩んでいる人の ために差をつけました。 この本は、万人に恐怖を与えそうな前作と違い、多少歴史か美術に 興味がある人のほうが楽しめるかなと思います。詳しくなくてもいいのですが そういう話に興味がある人のほうがより楽しめるかもしれません。 普通の怖い話(怪談的な)ものを求めていたとしたら、がっかりすると思います。 メインの絵はもちろんすべて載ってい...

現代アートバブル (光文社新書 369)


吉井仁実
¥ 777 通常24時間以内に発送
★★★★★

現代アートバブル (光文社...
私はあまりアートの知識がありませんが、この本はそんな初心者でもわかりやすい言葉でまとめられており、非常に読みやすかったです。 国内外の最新アート事情に精通している著者ならではの視点から述べられた、現代アートの新しい流れにはなるほどと思い、若手注目アーティストの紹介も興味がそそられました。 あと、世界のアートマーケットの構造、自分の中で謎だったギャラリストの仕事もよく理解できました。なんとも特殊で面白い業界なのね、と……。 アートといえば小難しくて敷居が高いものというイメージでしたが、もっとカジュアルに楽しめるものなのだなと思いました。すごく面白かったです。現在のアートバブルについてタイトルとは違いあまり書かれていなかったのは残念だったのですが、それ以上に今の現代美術の状況や構造が筆者の体験から書かれているのため、とても説得力がありました。私も画学生だった頃(10年近く前ですが)にこの本と出合っていたら人生が変わっていたのなぁ。。って想像してしまいました。とはいえ、ある意味で新しいビジネス書または、生き方の本として役に立ったと思っています。世界的なアートブームの現在、綺麗ごとばかりで、...

カラー版 西洋美術史


高階秀爾
¥ 1,995 通常24時間以内に発送
★★★★★

カラー版 西洋美術史
やはりこれだけカラーの作品画像があってコンパクトにまっとまっている本はなかなかないでしょう。歴史を一通り学ぶにはお勧め。図版が多く、文章が読みやすく、カラー版でキタ、これで勝つる!(笑) と冗談はさておき原始美術から始まり、現代にいたるまでの西洋美術史を網羅した本書ですが、ただの美術書(鑑賞用)としてもかなり楽しめます。2000円台というお手頃価格また、コンパクトなサイズ(大型本は気軽に読めない)とアンニュイな一時に美術を気軽に楽しめること受け合いです。(笑) 個人的にはアール・ヌーヴォーや近代モダンをもっと充実してほしかったと思います。 西洋美術を知る良本だと思います。ただ美術品を鑑賞するよりもその歴史、由来を知っておいた方が何十倍も楽しいですよね。義務教育の美術の教科書や世界史の教科書で 有名な作品をみた記憶はあるけれど、どこかにまとまった わかりやすい本がないかな、と思っていました。 ありました。しかも良心的な価格で。 パラパラめくっているだけでも 楽しく、気持ちが豊かになります。 旅行や美術館に行くときの、予習、復習に最適。 もちろん、勉強にも(笑)しかし幅広すぎたのか...

吉田式球体関節人形制作技法書


吉田良
¥ 2,800¥ 3,500¥ 3,999
★★★★★

吉田式球体関節人形制作技法書
この本は初心者にも解りやすく解説されており、一からドール制作する人は絶対読んでおいてほしいと思う。実際、この解説の通りに作るなら歪んだドールは作れないと思う。それくらい細部まで詳しく書かれている。是非とも買ってほしい逸品である。とても分かりやすくて良かった 初心者にもお勧めの教本 石粉粘土による、球体関節人形の教則本です。全ページフルカラーで、写真が多用されてます。足、耳等、細かい部分もアップ写真で紹介されているため、非常にわかりやすいです。初心者の方でも、この通りに作れば、完成させられると思います。また、胡粉塗り仕上げ、義眼、義歯、靴作り等、上級者向けのテクも紹介されています。初心者から上級者まで、あらゆる人形製作者の教本として役立つのではないでしょうか?参考書、資材店の紹介等、フォローもばっちりです。講座の合間に、吉田氏のお人形の写真が収められているのですが、お人形の写真を観るだけで、楽しめます。買って損は無い一冊です。初心者にも凄くわかりやすい本だと思います。作ってみたいけど、教室に通うのも…という方には特におすすめだと思います。とにかく写真数が多くて、作らないにしても見るだけ...

裸婦ポーズ集―Let’sダ・ヴィンチ


若林利重 藤田恒夫
¥ 2,625 通常24時間以内に発送
★★★★

裸婦ポーズ集―Let’sダ...
本来の用途とは異なるのだが、美術本をオナニーのおかずにしている人も結構多いようだ。実はそれが目的で購入したが、前頁ありのままのヘアヌードで抜ける。全体の2分の1くらいが表紙の新潟のモデルさんのページで、その3分の2はカラーで見ていると本当に感じる。かなりの美人だが、作り物のようでなく素人というところが興奮する原因か。何度もお世話になった。全編を通して、写真が大きくてよいと思いました。 ただ、大きすぎて見開きになっていたり、 ひざ立ちのポーズで足先が切れているのは 見づらくしてしまっているようです。 この本は、実際にモデル目の前にいるという想定で作られているように思われます。 あと期待していた解剖学に関しての記述はほとんど無く、 簡易の図と、写真とCGの骨格を合成したものが数点あるのみです。 お値段の割には薄い内容でした。 「ポーズカタログ」や「ポーズ・ファイル」を参考にしたほうが 良いと感じました。比較的描きやすいながら、美しく見える基礎的なポーズを紹介してくれており、実際のモデルの有無に関わらず初心者には有難い本だと思います。人物画を描く際、一度は解剖学を学ぶことは価値があると聞き...

美術手帖 2008年 04月号 [雑誌]



¥ 1,800 通常24時間以内に発送

美術手帖 2008年 04...
・・・

魔獣の鋼鉄黙示録――ヘビーメタル全史


イアン・クライスト
¥ 3,360 通常24時間以内に発送
★★★★★

魔獣の鋼鉄黙示録――ヘビー...
私はガンズを少々、メタリカをちょっと、メイデンやプリーストも聞いたけど、ジャーマンも本当は嫌いじゃないって具合のつまみ食い的なメタルファンだったのですが(日本人にはこういうタイプは多いのでは?)、この本を読むと途端に、当時聞いたバンドの名前、実は聞いたことないバンドの名前などが、だだっと樹形図のように頭の中に展開されるようで、「ああ、そうだったのか」と膝を打つ思いがした。 当時突然CDケースに貼られるようになった、あのいまいましい白黒の検閲シールのことや、90年代前半にふいにメタルが収縮した後に何が起こっていたのかまで(好きだったメイデン、プリースト、スキッズではボーカルが抜け、ガンズはボーカルだけになったので、その後は聞かなくなっていました)、知らないこともたくさんあった。 この本に出てくる曲を片っ端からCD屋さんやiTunesでオトナ買いしてiPodに入れて聞くようになった今日この頃。いや、600ページなんてあっという間。マジで青春の汗臭さと愚直さを思い出させる一冊です!

ロン・ミュエック


ロン・ミュエック
¥ 1,890 通常24時間以内に発送
★★★★★

ロン・ミュエック
はじめて、美術館目当てで新幹線に乗りました。 この人の作品はやはり実物で、というのは勿論なのですが、本を見ているとまた違った感慨を持ちました。 展示会で観た時は、その大きさや精巧な出来に、驚きと触りたいという気持ちで一杯でした。 けれど、この本をめくっていると、肖像画を見ている気分になりました。 それぞれの性格や人生などを考えてみたりして。 興奮が収まって、静かに作品に向き合えました。2008.4-8まで、金沢21世紀美術館で開催中のロン・ミュエック展の作品を中心とした冊子です。本からでも、ある程度のリアルさが伝わってきますが、本当のすごさ、リアルがお伝えできません。(例えば、皮膚から血管が浮き出てる部分、皮膚と毛の関係、へその緒など、、) もし、本物の感動を感じたいのであれば、ぜひ金沢まで足をおはこびください。 この本に興味を示した人にとっては決して無駄足にはならないおもいます。 最新作ガールは、私には痙攣した新生児の姿をあらわしているようにもみえ、妙に不思議な気分になりました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 上 岩波文庫 青 550-1


レオナルドダ・ヴィンチ
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★

レオナルド・ダ・ヴィンチの...
いろんなことを考えているなーと感心する。 手記というかメモ帳みたいな感じで断片的につづってるから取っ掛りがよくない。絵画論のためとか明確な目標がないと読破は苦痛に感じるかも。 本の内容をけなす気はさらさらないが、エライ先生が薦める必読書に挙られ易い一冊だけど、決して万人向きの本ではない。 画家レオナルドを知りたければその画を観ればいい。天才レオナルドを知りたければこれらを読むといい。よく天才だの万能の人だなどと言われているがその理由は良く分らない、という方々にお薦めである(かつての私がそうだった)。自らの経験を土台とし、そして思考する。そうした外界への飽くなき探究の態度は、既に与えられた情報に満足しがちな自分には新鮮且つ教訓的だった。この二冊を読むと、自然科学とはこういうものだったのかと教えられる。まず絵画論が目的で購入したのだが(それは上巻に収録されている)、同じ目的の方々には是非とも下巻も読んで欲しい。下巻には水の運動や鳥の飛翔、人体に関する記述等がある。上下共に、みたもの経験したものすべてを書き尽くすという勢いだから自ずとイメージを喚起する記述に溢れている。画家の眼とはかくも激...

この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門


佐藤晃子
¥ 2,310 通常24時間以内に発送

この絵、誰の絵? 100の...
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CasaBRUTUS特別編集 新装版・20世紀の三大巨匠 (マガジンハウスムック)



¥ 1,500 通常24時間以内に発送
★★★★

CasaBRUTUS特別編...
最近、インテリアデザインが静かなブームである。ル・コルビュジェ、ミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライト…。彼らはもう亡くなってしまった人ばかりだが、その作品は今も現存し、多くのファンに愛されている。 愚生も高校時代に書店でふと建築関係の本を読んでいて欲しくなり、お金が足りないので家まで小遣いを取りに行った事がある。それだけ彼らの作品は魅力的に映った。 この本は雑誌「BRUTUS」の別冊であるが、他誌が割と読みにくく、敷居が高い感じがするのに対して、この本は建築というものの敷居自体を下げて、誰でもとっつき易い、ウェルカム状態にしてある。最初は「オシャレでカッコいい」というミーハーさでも良いから、多くに人に建築というものの魅力を知る事の出来る存在であると言える。

美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)


三井秀樹
¥ 777 通常24時間以内に発送
★★★★★

美の構成学―バウハウスから...
近代から現代へ、モダニズムの先駆的活動をしてきたバウハウス。ニュアンスとしてインテリチックなアーキテクチャー(建築)という言葉ではなくバウ(建築)という庶民的な言葉をあえて使っているところに、芸術は特権的階級に対してではなく、全ての人に感じてもらうものという強い意志を感じずにはいられない。プリミティブな感性を追求し、芸術を自由に解き放つところから発足。余計な装飾を削り、機能美、構成美、に今後の芸術のあり方を見出し、新しい芸術を生み出すことに成功したバウハウスの功績は大きい。今となってはモダニズムは過去のものとなってしまったが、当時の前衛的な思想は今でも受けつがなければならないと思う。新しい芸術とは歴史の中から発見し、その思想を現代に受け継ぎ、新しい解釈として提示するものであると思うからだ。バウハウスを知らない人への補足を少ししてみました。ちょっと熱くなってしまいましたが・・・。この本には、美しさとは一体なんなのか?言葉では表現しづらい面をきちんと説明されています。今後、芸術活動をする人にとっては買って損はないと思います。「構成学」は、それまで直感的に捉えられてきた「美しさ」というもの...

美術手帖 2008年 08月号 [雑誌]



¥ 1,600 通常24時間以内に発送

美術手帖 2008年 08...
・・・

オリュンポスの神々―マンガ・ギリシア神話〈1〉 (中公文庫)


里中満智子
¥ 620 通常24時間以内に発送
★★★★★

オリュンポスの神々―マンガ...
この本なら退屈なギリシャ神話も読めますな。カオスからウラノスとガイアが出てクロノスと末っ子のゼウスの確執、ゼウス系の神々とクロノスに率いられた神々との戦いまで実にうまく描かれています。古事記と並べて読むと地理的に遠く隔たった地域で同じような多神教とそれに付随する神話が生まれた事に驚きを感じます。読んで損は無いと思いますよ。字だけ追っていても退屈してしまうギリシャ神話をよくまとめてあります。カオスから生まれたウラノスとガイアがクロノス達を生み出し更にクロノスの末の息子のゼウスにいたるまで綺麗なイメージで描かれていますね。入門書としては優れものだと思います。字だけ追っていても退屈してしまうギリシャ神話をよくまとめてあります。カオスから生まれたウラノスとガイアがクロノス達を生み出し更にクロノスの末の息子のゼウスにいたるまで綺麗なイメージで描かれていますね。入門書としては優れものだと思います。今まで読んだギリシア神話の本は「誰がどうしたこうした。」的なことしか書かれていなかったので、「ギリシア神話ってつまらないな。」と思っていたのだが、里中本が出ると聞き、早速購入した。それまでの神々のイメー...

レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 下  岩波文庫 青 550-2


レオナルドダ・ヴィンチ
¥ 798 通常24時間以内に発送
★★★★

レオナルド・ダ・ヴィンチの...
これを読むとダヴィンチに少し近づけるかも。

マンガ ギリシア神話〈6〉激情の王女メデイア (中公文庫)


里中満智子
¥ 620 通常24時間以内に発送
★★★★

マンガ ギリシア神話〈6〉...
恐い。はっきりいってホラーなみの恐さです。メディアこわすぎ。でも、女としては彼女の一途さはわからなくも無い。愛ているからと言って何をしてもいいわけではないのでしょうが。しかし何時の世も一番恐いのは人の心ということなのでしょう。そういうことをいろいろと考えてしまいました。

青春ピカソ (新潮文庫)


岡本太郎
¥ 420 通常24時間以内に発送
★★★★★

青春ピカソ (新潮文庫)
岡本太郎がパブロ・ピカソを唯一尊敬する20世紀の芸術家と考える根拠が書かれている。 岡本によれば、芸術家とは、「もの」をより直接的に再構築(創造)するひとであり、「20世紀の」という形容詞句を冠することができるのは、19世紀のセザンヌのそれ以前の絵画芸術に対する否定に則りながら、そのセザンヌ自体も否定して、弁証法によって、20世紀ならではの回答を提出したからである、という。 上記をピカソ自身の語録から傍証するが、僕は説得力があると思いました。 また、岡本がほかの本で書いている伝統論や芸術論とらし合わせると、岡本自身がいかにピカソに影響を受けているかがわかります。岡本太郎の目と心を通してピカソのなんたるかを私なりにつかむことができた。ピカソへの挑戦的な賞賛と若き芸術家への鼓舞に満ちたこの書において、ピカソの自身を次々に乗り越えてきた革新の精神に心を動かされるよりも、太郎氏の肉体的な精神、生々しい奔放な思考・筆致に強く心動かされた。解説者が論じているように、この書は『青春ピカソ』であると同時に『青春タロー』であるということ。ピカソと題されていながらも、太郎氏の精神がページを繰る私の...

片山杜秀の本(1)音盤考現学


片山杜秀
¥ 1,785 通常24時間以内に発送
★★★★

片山杜秀の本(1)音盤考現学
吉田秀和絶賛ということで読んでみた。吉田秀和が絶賛する日本人の書いた本というのは最近珍しいから。 なるほど、テーマが極めて個性的であり、片山の幅広い教養が生半可なものでないことが感得できる。文章もまあうまい。それぞれの論の展開も刺激的だ。しかしだ。彼の考えは今ひとつハッキリしない。 たとえば、小林研一郎の『パッサカリア』と山田耕筰の『明治頌歌』の類似性に触れて、山田の時代からコバケンの現代まで日本人(というより、日本の作曲家の、といった方が正確だろうが)の気質は変っていないと閉じているが、それでどうだというのだ。それは悪いことなのか。よいことなのか。あるいはわからないのか。片山自身の考えがわからない。 朝比奈の項目でも、それでは彼は朝比奈の「無国籍性」を評価しているのか、あるいは揶揄しているのか? 盟友らしい許光俊は、朝比奈についてはっきりと馬鹿にしている。コバケンしかり。わかりやすい。許はその点、言論公表に責任を負っている。 しかしながら、片山の文章では、彼が言及するあれこれについて、どう思っているのかが曖昧である。 面白いことは面白いし、色々と知識は得られるが、彼自身のスタンスが...